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アメリカのクリスマス
もう、ニューヨークもすっかりクリスマス・ムード一色。今日、うちのあたりの住宅街を、消防車がサイレン鳴らして走り回った。サンタクロースが乗って、手を振りながら…。毎年恒例の風景だ。下村家では外と中に1本ずつツリーを置くが、流行のツララ型ライトは大変で、まだ…、といった状態。マンハッタンの光景は多分、日本でもある程度報道されているだろうが、知られざる魅力は、むしろ郊外の住宅地!本当に美しい。
日本でも近年、町田の三輪緑山あたりが名物になってきた。至る所"緑山状態"のこちらでも、ブルックリンの一角に別格の名所はある。今日は、その地元に住むヘザーに来て貰った。
なぜあの一角だけあんなに凄い?
へザー:「派手好みのイタリア系リッチが多く住む。(マフィア関係も…)近年のことではなく、私の子供時代から既に今ぐらい大掛かりだった。(プロの手による設営としか思えない。)」
日本のクリスマスと、違うなぁと感じる所は?
①勿論、《宗教的裏打ちの有無》が最大の違いだが、見た目にもずいぶん多彩。日本のクリスマス・イメージはなんとなく統一されてるが、こっちは民族・人種を反映。食べる物、飾る物、ツリー、プレゼントを開くタイミング(イブor翌朝)、…皆違う。
ユダヤ系の人たちの違いは更に明確で、期間も違う『ハヌカ』という行事を祝う。それらの家にはこの時期も飾りはなく、逆に数週前まで、独特の蝋燭台が窓辺にあった。息子の友人など見ると、緩やかなユダヤ教徒は子供のために両方祝ってる。カード売場には、「メリークリスマス」と「ハッピ―ハヌカ」の2通りのカードがある。また、近年黒人の間では、『クワンザ』という独自の行事が広まりつつある。
②日本の非カトリックにとっては、(商戦を除く本体は)24・25日だけのイベント。こちらキリスト教が広まっている国にいると、前にも後にも続く"期間"を実感。Advent(降臨節)カレンダーは、うちの息子も既に毎日めくっている。他にも、当日前にやる事がある。ヘザーの子供の頃の、この時期の大事な仕事は…
へザー:「3賢人の人形を、毎日少しずつイエスの誕生を表す置物(当日までカバーされてる)の方に近づけていくのも、うちでは私たち子供の役だった。」
プレゼント交換も、もうとっくに始まってる。大人から大人へも。日本でいうお歳暮の感覚かもしれない。普段は貰うとその場で開けて喜んで見せるのがエチケットだが、クリスマスプレゼントだけは、そのままツリーの根元に山積みにしておいて、クリスマスが来たら開く。昨夜も知り合いの富豪のクリスマス・パーティーに行ってきたが、途方もない山だった。1人の子供が貰う量も、標準的日本人より大分多いと思う。
かくて、好景気とも相まって、デパートやモールは、どこもバブル期の日本以上の混雑。
さらに、《終わる時期》も日本と違う。日本ではアッと言う間に片づけて、年末年始の支度に移るが、こっちではそういう気分の切り替えがない。実際、さっき言った3賢人の人形を動かす仕事も、クリスマスの日がゴールインじゃなくて、まだ続くんだよね。
へザー:「聖書によると、彼らは遅れて1月6日に到着した。その日まで、毎日近づけ続ける。」
だから、飾り付けも大部分はそのまま年越し。1月半ば頃から、徐々に片づける。
サンタクロースが来る日まで、色々違ったりするなんてこともある?
へザー:「それは共通してるでしょう。私も子供時代、テレホン・サービスでサンタの現在位置を聞いたりしてたから。」
今は、インターネットで同じような情報提供サービスをNORADがやってる。ノーラッド(北米航空宇宙防衛司令部)が衛星と迎撃機による、大掛かりなサンタのソリ追跡・監視体制をとっていて、その様子はhttp://www.noradsanta.org/から見られる。複数の言語が選択でき(日本語有り)、「1999年NORADサンタ追跡作戦」を見るとサンタの現在位置が分かり、当日になると、世界地図で刻々と現在地表示。また、彼らが解明したサンタの秘密(身長・体重・プレゼント搭載量・一晩で回れる理由など)や、今年だけの特別ページ「サンタのY2K対策」も載っている。
ちゃんとした軍組織がそうやって追跡してるってことは、やっぱりサンタはいる!この論争は、アメリカでは100年ほど前に決着がついてる。当時のNYの代表紙「ニューヨーク・サン」が、子供の問い合わせに社説で答えた。
へザー:この社説は大反響で、アメリカの新聞史上最も有名な社説の一つとなった。